Kirikuiのエッセイ > Kirikuiのこと

屋号「Kirikui」の由来
Kirikuiは「きりくい」と読みます。 漢字で書くと「伐株」で、「切り株」という意味の古語です。
里山の雑木林では薪などをとるために木を伐採し、その切り株から再び出た芽を育てて林を再生するというサイクルを繰り返してきました(萌芽更新)。

人間と自然が折り合いをつけてきた美しい風景、里山。 里山にならった庭づくりをしたい。 そんな思いが、「Kirikui」という屋号に込められています。

この「きりくい」という言葉は、兼好法師によって鎌倉時代に書かれた随筆『徒然草』の第四十五段に出てきます。

良覚僧正という怒りっぽい人がいた。住まいのそばに榎(エノキ)があったので、「榎木僧正」というあだ名がついた。それに怒って榎を伐ってしまうと、 今度は「きりくひ(切株)の僧正」と呼ばれてしまった。さらに腹を立て、切株を掘って捨てたら池になったので「堀池僧正」と呼ばれるようになった。

「きりくひ」を「Kirikui」と書くと、どこか遠い異国の言葉のように見えるのもおもしろいので、たくさんの候補の中から屋号として採用しました。

ただ、いまいちピンとこない屋号にしてしまったため、「キリクリ」さんとか「キリキリ」さんとか呼ばれることもあります。 もうちょっとわかりやすく、一目で業務内容がわかるものにしたほうが良かったかなと思う日もありますが、せっかく多くの方に覚えていただいたし、自分でも愛着を感じているので、今も変わらず使っています。
2016/1/18
社名は株式会社プランティグです
Kirikuiは、2016年1月より株式会社として事業を行なうかたちとなっております。
屋号は2009年の開業以来使っている「Kirikui」をそのまま引き継いていますが、会社名は「株式会社プランティグ」としました。

この社名のもとになった言葉は、英語の「plantigrade」という単語です。
英和辞典にで意味を引くとこのように書かれています。

[形]蹠行(しょこう)する, 足裏全部を地につけて歩く
[名]蹠行動物(ヒト, クマなど)

足の裏で大地をしっかりと踏みしめて歩く人間のイメージと、プランティグレイドという音が植物(プラント)を連想させる(語源は共通のようです)ことなどから、この単語を選び、語呂がいいように少し縮めて「プランティグ」としました。

一歩一歩、地に足をつけて歩いてまいりたいと思いますので、株式会社プランティグをどうぞよろしくお願いいたします。
2016/1/19
通り名と本名
日本の庭園史上、もっとも有名な造園家と言っても過言ではないのが、明治時代に活躍した小川治兵衛です。京都・無鄰菴の庭園など、数々の名園を残しています。
この小川治兵衛は七代目で、本名は源之助、造園業を営む小川家の養子となり、後に七代目の名を継ぐことになります。
昔の商家では、名を代々襲名することは珍しくありませんでした。

近世までは、代々引き継ぐ名跡でなくても、本名とは違う名前で呼ばれることが普通であり、時と場合に応じた複数の名前を持っていることもありました。
例えば、江戸時代に作庭の腕を振るった小堀遠州は、幼名を作介(作助)、元服後の名を政一(正一)といい、通称の遠州のほか、宗甫、狐篷庵などの号も持っていました。

言い訳はこのくらいにしまして、本題に入ります。
佐藤光榎(さとうこうか)と名乗っていますが、光榎は本名ではありません。
「Kirikuiのサトウさん」として期待される役割、すなわち「公」の立場と、「私」に戻った自分との区別をハッキリさせることが、お客さんにとっても、自分自身にとっても良いことだと思ったので、別の名前を名乗ることにしました。
公的な書類などは本名で、問題のない場面では通り名で、というふうに使い分けています。

光榎の「榎」はエノキ。屋号の由来となった『徒然草』(第四十五段)から、採った言葉です。
2016/1/21